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2016年6月14日火曜日

ITやインターネットの利用環境というのは、実は年々ひどくなってきているんじゃないか?

この仕事をしていて、現場を見れば見るほどそんなことを感じます。

ダイヤルアップの時代からISDN、ADSL、ひかり、そして今は固定回線以外にも様々な形でインターネットへの接続方法が提供されています。
また、以前はブラウン管の重たいディスプレイとこれまた重たい本体を、スゲ~大きな机に備え付けて使っていたパソコンも、今やノートパソコンどころかタブレットやスマホなんてのが当たり前になって、女性用の小さなバッグの中にネットがサクサク出来る端末が入ってるという時代になりました。

そういう「最先端の環境」だけを見ると、20年前に比べてITインフラは遥かに整備が進んだし利用環境もとても利用しやすくなってきたとそういう風に見えるのが当たり前だと思います。

けど、ね。

日進月歩でインフラやソリューションが整備されて環境が進化していく中で、ある時点で機器も環境も止まったまま取り残されてしまう、というユーザーもゴロゴロいるということもこれまた事実。

WindowsXPの終焉時期のちょっと前、Windows98マシンでインターネットにつないで情報検索しているという方に出会いました。
ゴッツイ感じの本体をADSL回線に10BaseのLANケーブルつないで、「ああ、15年前はこんなだったなぁ」という感じのスピード感でネット検索。
けど、ブラウザがもう過去の遺産のようなIE4だったか5だったか・・・なのでどこのサイト見に行ってもマトモに表示されない。
あの方は多分、今でも98使っているんだろうと思います。

また、つい先日もWindowsXPを使っている方の様子を拝見する機会がありました。
これもまた、ネットに限らずローカルで動くソフトも、ちょっと残念な感じの稼動状態。

かと思えば、一昨日、Windows10へアップグレードした元Windows8.1マシンは、動きはサクサク動くんだけど、起動する度にWi-Fiへの接続がエラーになりその度に手動で接続しなおさなきゃならないという、どうにも面倒くさい状況。→コレをご本人(多分80歳くらいの方)に説明してその度に手動でネットにつないでくださいというのは、本当に心苦しいものがありました。

どんどん進化するITの世界。

けどその利便性を享受するには、常に最新の端末と最新の環境をカネ出して整備して、なおかつその「最新」を使いこなせるようになってなきゃならない。
それって、さ・・・便利なんじゃなくてただ単に「最新・最先端」に振り回されてるだけだよね。
どこが「豊か」になってるんだろう?と本当にそう思います。

新しいOSが出る度に、古いパソコンは取り残され
より速い回線速度のネット環境が普及する度に、古い接続環境は見放され

そうやってどんどん屍のように取り残されるIT端末と利用環境。

それは決して僕だけが偏った体験をしているわけではなく、多くのIT現場を見ている、本当に現場を知っている人なら多かれ少なかれ同じような体験をしていると思います。
そしてそれは、個人のお宅や高齢者のお宅というだけでなく、会社のオフィスや店舗のバックヤードでも同じこと。

それら「埋もれて表には出てこない、取り残されたIT環境」を全部数えたら、はたして最先端の環境を享受できている会社や個人宅の数に比べてどうなのか・・・
そう思うと、光にあたっている好ましい部分は進化しているように見えても、その影となっている圧倒的多数の現場では、IT環境はどんどん複雑で、わかりにくくて、不便なものになっているのかもしれない。

なんてことを思ったりする今日このごろです。

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