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2016年12月23日金曜日

分かってる人

長く一つの場所で商売をしている商店主さんというのは、実によくその町のことを分かっている。(知ってるんじゃない、分かっている)

10年前に比べて、明らかにお店の前の大通りの交通量が減った。右折で出るなんてまず不可能だった通りが、今はそんなに待たなくても右折して出られちまう。

近くのパチンコ屋から休憩がてら食事しに来る客が激減した。
そのパチンコ屋が閑古鳥鳴いているということは駅前の系列店に客が流れているのかと思いきやそっちも閑古鳥。

さては話題のあのパチンコ屋か?と思ったらそっちもカンコカンコ鳴いてる。
繁盛してたのはどうやらはじめの1年ちょっとくらいだったようだ。

これまで仕入れていた食材卸の品質が明らかに変わってきた。
どうしたんだと思って近くのスーパーとか色々回ったら、以前とは品揃えや品質が全然変わっている。かつて高級感と品質で差別化していたスーパーの肉や魚はもう情けないくらいの質に落ち、逆にそれまで目もくれなかった弱小スーパーだと思ってた店の魚がとても品質がよくしかも値段も良心的。

駅前の同業者に聞くと、もうかつての駅前の賑わいは見る影もなく回復する希望も持てそうにないとみんながボヤく。
今は飲み放題の居酒屋なんかにゃ客は集まらない。

街は中心地が明らかに変わったんだ。
そして住む人も変わり街に来る人の意識ももう180度変わったんだろう。

20年来の付き合いになる定食屋のおじちゃん。
いつもは厨房の奥で鍋振りながら店頭のテレビ覗き込んでプロ野球見るかバラエティ番組みてケタケタ笑うかそんな素振りしか見せないのに、話し込むとこっちが舌を巻くほど的確に、しかも実に鋭く今の「街の本当の姿」を語ってくれる。

そして痛快なのは、そういう鋭い話を、タバコふかしながら芸能ネタを話すかのように軽妙に、世間話みたいに話すところ。
やっぱ、本当のことはクソまじめな講釈の中にはないんだなあ~~

馴染みのお店の世間話で、ホントにたくさんのことを学ばせていただいた年末の連休前でした^^

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