仕事好き？やり甲斐？成果？

先日ある方から「岸本さん、ご自分の仕事は好きですか？」と聞かれ、一瞬答えに戸惑ってしまいました。

仕事が好きって、どんな事を指すんだろう？

もちろん、聞かれた方はそんな小難しい事は聞いてません。単純に今やってる仕事を好きでやってるのか、単なる金稼ぎのためにやってるのか、そういうたぐいの事を聞きたかったのだと思います。

そういう意味で答えるのなら、もちろん僕は仕事を好きでやっています。

けど、答えるのに一瞬戸惑ったのは別の理由。

僕の仕事とは何だろう？

ITコーディネータというお仕事は、ITを上手に活用して会社やお店の経営力を高めて商売繁盛につなげるという、そのお手伝いをする仕事です。

何だかあんまりピンとこない話かもしれませんね。
具体的には例えば・・・

• パソコンでやってる売上や請求の管理を、もっと効率よく正確に行えるようにする、とか
• お客様とのコミュニケーションにメールやブログ、SNSなどをフル活用してお客様の声や要望を的確に掴むようにする、とか
• ホームページやネット上での宣伝などをすることで知名度や販売力を上げるとか
• またあるいは、スマートフォンやノートパソコン、様々なツールを使って従業員同士データ共有して仕事のスピードアップを図るとか

そんなような事をひとつひとつお手伝いしていくしごと。

そんな中で時には、

• パソコンの調子が悪いのを直したり診断したり
• コピー機やFAX、プリンタ、デジカメなどのIT機器購入のご相談に乗ったり
• ホームページや業務システムにかかっているコストの削減方法を助言したり

そういう事をやったりもしています。

そういうITコーディネータという僕の仕事・・・これらひとつひとつの仕事を「好きか？」と聞かれると、一瞬戸惑ってしまうのです。

正直言うと、僕はこういう具体的な一つ一つの仕事をこなすことが自分の役割だとは考えていないのです。こういうひとつひとつの小さな仕事の成果を上げたその結果、お客様となっている商店主さんや経営者さんのお店・会社が少しずつ良い方向へ変わっていく、そのことを実現するのが自分の仕事だと思っています。

だから、本当に好きなのは「自分の仕事の成果が実を結んだ結果、お客様の会社が良くなって、その会社の方から頼りにしてもらえる」ことが好きなのです。

パソコン屋さん、IT屋さんだから、パソコンの修理したり設定するの好きで、それを仕事にしてるんでしょ？と聞かれてしまうと、戸惑ってしまうのはそれが理由。

正直、自分の目の前で繰り広げられるパソコンやIT機器との取っ組み合いは、好きじゃありません（＾＾；）。けど、ね・・・好き嫌いの話じゃなくて、多分こういう「物理的な機械で組立や製造の知識と技術で何とかなる」というモノでもなく、かと言って「説明書通りに動かせばちゃんと動く、テレビや冷蔵庫の操作」とも全く違う、「知識と経験とノウハウをフル稼働しないと、適切に活用する術を見いだせない」というIT機器を、普通の方よりも素早く的確に扱うという能力が、どうやら僕には少し備わっているようなんですよ、ね。

それをキッチリ役に立てる事が、お客様のお店や会社の役に立つのなら、「方法・手段」としてITの活用ノウハウを使うのは、役目として必要じゃないか？と・・・そんな風にも思ったりするわけです。

そういう意味では、「好きじゃないけど、自分の知識や経験が役に立つというのならそれをフル活用して結果が出せるというのは、とてもやり甲斐を感じる」という答えになるんです。

好きか、嫌いか・・・そう言われると一瞬戸惑うけど

やり甲斐と熱意を持ってこの仕事を続けていく気持ちはあるか？

そう言われれば、ノータイムで、しかも倍返しくらいにして答えられます＾＾

例え儲からなくても、例えたくさんのお客様が千客万来とならなくても、僕の仕事と能力を必要としてくれる方が一人でもいるのなら、絶対に辞めずに続けて成果を出す努力をしたいと思ってます。

・・・まあ、そんなカッコいいモノでもないですが・・・

「好き」な仕事は、いつか嫌いになってしまえば辞めてしまいます

「儲かる」仕事は、儲からなくなれば鞍替えしてしまいます

「感謝される仕事をしたい」と言う人は、感謝してくれる人がいなくなればイヤになって辞めちまいます

けど、自分で「やる」と決めた仕事なら、辞める理由がないんですよ、ね。

それが自営業なんだと思います。

好き、嫌い・・・やり甲斐、成果・・・そういうものよりももっと重く頑固なものを背負っているのだろうなぁ～なんてことを思いながら、「仕事好きですか？」と聞かれた時の一瞬の戸惑いのことを、何度も思い返しては、また仕事がんばろう～と思ったりする今日此の頃です＾＾。