独立したてのころからの一番古いお客様から連絡が入った。
「岸本さん、私以前の会社を辞めて、別の会社へ勤めてるんですけど、そっちの会社のことでご相談させてもらっても良いですか?」
僕の仕事は結構こういう風に「人」でつながっていくことが圧倒的に多い。
僕が駆け出しでまだ未熟だった頃から、ずっと事あるごとに相談をしてきてくれた方ですから、もちろん二つ返事で了解し、転職先の会社へうかがった。
行った先で受けた相談は、「会社で使っているパソコンの挙動がどうもおかしい。いちど診断してもらえませんか?」というもので、その相談と診断は2時間ほどで終えた。
終えて帰る間際に、久しぶりだったそのお客様と世間話になって色んなことを話しているうちに、こんなことを聞かされた。
「私、ここの会社ももうすぐ辞めて別のところへ移ろうかと思っているんです。」
あまり大きな声で話せないので、おおきくビックリもできなかったけど、よくよく聞いてみると、転職して3ヶ月で辞めたい理由になるほど納得。
仕事の内容に不満はないのだけれど、とにかく「タバコ」が耐えられないのだとか。
女性の従業員さんはこのお客様を含めて3人だけ。
他の20人近い男性の半数以上がタバコを吸う会社で、しかも分煙にもなっていないんだそうだ。
以前の勤め先では禁煙だったため、彼女は事務所内のあまりのタバコ臭さに、毎日耐え難い気持ちなんだそうですが、何度かその事を訴えても全く聞いてもらえず・・・泣く泣く次の転職先を探しているのだそうで・・・
50代半ばのその女性。
年齢の割りには・・・といっては失礼かもしれないけれど、パソコンのスキルは驚くほど高く、自分で簡単なExcelのマクロを組んだり、必要に応じてAccessなどで情報を管理することも出来るほどの能力。
僕が経営者だったら、こっちからお願いしてでも来てもらいたいほど、機転も効くし人当たりも良い方。
仕事の内容でもなく、人間関係でもなく、「タバコ」のことだけで、たった3ヶ月でやめようと思わせてしまうなんて・・・もったいないなぁ~~と、思いつつ、けどここの経営者さんにそういう意見が出来る立場にはないので、黙って帰ってきましたけど・・・ホントにもったいないと思いました。
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