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2018年12月3日月曜日

名前のないサービス・名ばかりのサービス

今から20年くらい前、「SOHO」という言葉がやたらと流行った時期がありました。

SOHO・・・Small Office,Home Office

大きな会社の大きなビルで大きな部屋や会議室を使って大きな事業をやるということに対するアンチテーゼのようにして、「小さなオフィス、自宅兼事務所のようなオフィスのほうがコストが掛からないし、これからはそういう時代だ」といった感じの主旨だったと思います。
静岡県内でもこれはやたらと持て囃され、沼津でも静岡でも、確か浜松でも、駅の近くのビルのフロアを小さく仕切って個人事業主や小さな会社にレンタルオフィスとして提供する、というような事が大流行しました→けれどこれは結局大失敗に終わったんですが^^;

当時、多分かなり多くの方が僕と同じ感想を持ったのではないかと思います・・・「自宅兼事務所、小さなオフィスで事業を行う・・・それのどこが新しくてどこがこれからの時代なんだ?ウチなんか生まれたときから自宅がお店で居間が帳簿つける事務所で台所が商談スペースだったぜ?」・・・平成の時代のはるか前から「小さなオフィス・自宅が会社事務所」という事業形態は日本中どこにでも当たり前のようにあったんです。

それに名前が付いていなかったというだけのこと。
SOHOなんて新しくも珍しくも革新的でも何でもなかったというオチです^^;。

別の話ですが・・・
10年ほど前、あるパソコンメーカーのノートパソコンに「ハードディスクをあらゆる角度からの衝撃から守る3Dショックプロテクション」(名前は微妙に違ったかもしれません^^;)という仕組が大々的に謳われていました。
「おお、すげぇ!」・・・と一瞬思ったのですが、偶然そのメーカーのパソコンを分解してみる機会に恵まれてその「プロテクション」というものを見てみたら・・・ハードディスク装置の四隅にほんの数ミリの金属バネがくっついてるだけのものでした^^;。
けどこの分解したパソコンはその「ハードディスクが衝撃か何かで機能しなくなったらしい」事が原因による故障・・・あらら(´・ω・`)

「3Dショックプロテクション」なんて名前ばかり大げさなものでしたが実態はただの「バネ4つ入り」で、実際には名ばかりのほとんど機能しない装置だったというオチ(笑)。

そんなもの、ハードディスクをきちんと保護する機能として最低限付けてあったって別に威張ることじゃあないよなあ・・・と思いつつ・・・けれど「名ばかりのサービスや機能でも、無理やり名前をつければ流行ったり、カネになったりする」・・・世の中狂っとるよなぁ~~~・・・と内心思いながらも、あんまり大声でそれを言っちゃうと色んなところから逆に刺される怖さもあるので当時はナニも言いませんでした^^;。

こんな話は、多分いま現在でもいたるところにあるんだろうと思います。

家電製品や、車や、IT機器や・・・モノ以外にもさまざまなサービスや、エンターテイメントや・・・「名前」をつければ「認識」してもらえるので、価値ある機能やサービスに育つかもしれませんが、名前がついていないから意味も意義もないわけじゃあないでしょうし(価値は生まれないかもしれないけど)、名前ばかり付けても意味も意義も果たさなくて見掛け倒しの価値だけが独り歩きすることだってあるだろうと思います。

振り返って、僕の今の仕事や今提供するサービスが、そんな風になっていないか?
自問自答しながら進む師走の第一週。

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