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2015年6月12日金曜日

非日常へのゲートウェイ

カナダへ旅行に行って来ました。
カナディアンロッキーの自然公園をめぐる8日間の旅。
終えてしまうと本当にあっという間の8日間でしたが、日常に戻って振り返ると不思議な感じがします。

僕は本当に8日間もの間、8000kmも離れたカナダにいたのだろうか?
遠い遠い昔の学生時代のことが、ほんの一瞬のことのように想い出せるのと同じような感覚で、旅の間の8日間はほんの一瞬のような感じがしてしまいます。

あれは何だったのだろう?
そう考えながら思い起こしたら、何となく「飛行機に乗ってる10時間がそうさせているのかな?」と思うようになりました。

行きの飛行機。
9時間かけて到着したカナダは午後2時。
日本で丸一日仕事や準備で過ごして夜に飛び立った後、ホテルで眠るまでに36時間近く経っている。
それなのに感覚としては「今朝出かけてきた時に、腕時計してくるの忘れちゃった」と、36時間も前のことをついさっきのように思えてしまう。

帰りの飛行機。
10時間かけて到着した羽田は夕方7時。
最終日の早朝ホテルをチェックアウトしてからはすでに24時間近く経っているはず。
それにもかかわらず、羽田に着いた時に、「さっきガイドさんが言ってたとおりだね。蒸し暑い」と、24時間近く前に話したことを「さっき」と思ってしまう。

フライト中の飛行機の座席では、9時間、10時間という時間が実に長く感じていたのに、到着して降りてしまったら、そのフライト中の長い時間はなかったかのような感覚になっている。

時差・・・とひと言で片付けられる単純な感覚じゃないんじゃないかな?と考えていたら、何となく僕の中でイメージが出来てきました。
広い空港の搭乗口から狭い機内に入って、到着した空港でまた広いロビーに出るまでの数時間。あれは僕という主体の感覚にとっては、「移動」しているのではなく、ドラえもんのどこでもドアを開けて通り過ぎるような・・・自分の住む場所という日常から旅先の知らない世界という非日常へ通ずる通過点なんだな、と。

日常に戻った今、もうあのドアはどこにもない。
そう理解する自分と日常の仕事や時間に埋もれる感覚の一方で、カナダでの8日間が「もう戻ることは出来ない非日常の記憶」として蘇るから、きっと8日間もの長い時間が「一瞬」の事のように思えてしまうのだろうと、そう思えるようになってきました。

きっと、海外旅行の魅力に取り憑かれて、何度も何度も、色々なところへ旅をする人たちというのは、こんな感覚を求めて出かけるのかな?なんて思ったりして・・・。

またいつか、普段の暮らしにはどこにも見つからない「非日常」を探しに、必ず出かけよう。
そう思いながら仕事に追われる週末です。

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