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2016年5月4日水曜日

世界を眼で構成しなかったら

ふと考えた
僕らは眼で見たものを基準に僕らの生きている世界を自分の中に再構築している
もし、目で見えるものを一切遮断して
視覚以外の感覚で捉えた外界を
内観に再構築したらどうなるのだろう

旅先の温泉に浸かりながら、もし、と考えてみた

目の前に湯船
その向こうに壁があって
その壁の向うに女湯がある
賑わっていたので
自分の浸かっている男湯の湯船でも多少の話し声
壁の向こうからは小さな女の子とお母さんらしき人の楽しそうな話し声

目で見ているから、壁の向うに女の人がいてこちらからは見えない
けど、目を閉じて耳だけで聞いていたら・・・?
遠くに聞こえるからすぐ近くに居るとは思わないけど
きっとそこに壁があると思わないかもしれない

生まれながらにして目で見ることの出来ない人は
きっと音や匂いや、触ってみた感触だけで世界を構築しているのだろう
その世界観というのはどんなものなんだろう
内観に映し出す外の世界とはどんな風に構築されるんだろう

目で見ることが出来てしまって
圧倒的に視覚で世界を構築しようとしている僕には
到底分かる由もないけれど

絶対だと信じていた世界がユークリッド幾何学では出来ていなかったのと同じように
眼で見えた世界が本当の世界では無いだろうことを想像するのは
荒唐無稽でも不可能でも無いことだけは分かる

感覚を新鮮に保つために
生の驚きや感動をずっと捉え続けるために
もっともっと 感性を研ぎ澄ませて
眼だではなく
僕自身という生命で身体で魂で
一生懸命世界を感じる努力をしようと
ふとそう思った

それだけでも
長い休みを取ってリフレッシュした甲斐があったかな?

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